Desert Wheatear
昨年の冬になりますが、話題のサバクヒタキに逢ってきました。結果的にしっかり観察も出来たし写真も撮ることが出来たんですが、色々考えさせられる鳥見でもありました。
僕はいつも鳥見をするとき、『鳥の生活をちょっと覗かせてもらう』というスタンスを忘れないように心がけています。よって、『いかにも趣のある人口の止まり木に止まるカワセミ』よりも、『三面護岸の川に捨てられたゴミの上に止まるカワセミ』の方が自然であり、写真の放つ意味も大きいと考えます。人の考えは十人十色ですが、今回のポイントでは餌付けが行われており、これは僕のスタンスとは明らかにかけ離れていました。

たしかに珍鳥なので近くで見たい、撮りたい気持ちは分かりますし、今回僕もその恩恵を預かりました。タンチョウの給餌など種の保護において極めて重要な餌付けだってあります。しかし撮影地での餌付けは自然観察の観点から見ると、明らかに人間側の意向が反映されたエゴだと考えられます。
このサバクヒタキがどれくらい日本に滞在するか分かりませんが、1シーズンかなりの量のミルワームを食べたと思います。それによって栄養バランスが崩れないのか?人慣れしすぎて他の動物に襲われたりしないのか?そして、多くの人が殺到する現場において餌付けを嫌がる人はいないか?もう少し、深く考えた方がいいかと思います。実際に数カットだけ撮られて『餌付けだもんな…』と言って帰られる方もいましたし、仮にこの個体が自然で餌が摂れずに冬が越せなかったとしても、これが自然の厳しさだと思います。帰られた方だって、もう少し観察したかったに違いありません(珍鳥ですもん)。

この夏はランカウイと台湾で自力で鳥を探して、鳥と適正な距離で接する本来の鳥見をしてきただけに、今回の出来事は複雑な思いでした。答えが永遠に出ない難しい問題でありますが、皆が平等に楽しく鳥見が出来る環境になればなぁと思います。


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サバクヒタキ Oenanthe deserti orephila
いわゆるお立ち台写真。お立ち台という言葉、好きじゃありません。





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by chuu_toritori | 2011-02-26 01:06
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